
感想
まず、読む前の情報として「鴻池さんがぽんたに対して愛情なく接している」という感想を見掛けたのですが、もしそうだとしたら、この作品はこんなに多くの人に受け入れられていないと思います。
結論…、私は決して「愛がない」とは感じませんでした。
私も猫を飼っています。
猫かわいがりしてます。猫の居ない世界なんてあり得ないくらい大好きです。
でも、愛情の示し方は、人それぞれ。猫との関わり方も、人それぞれ。
育児マンガだって「カワイイカワイイ」ばかりじゃなく、悲喜こもごも描かれているじゃないですか。
飼い主がちょっと冷めた距離感で猫を見ているからって、愛情不足とは感じません。
鴻池さんとぽんたは同居人、横並びの関係なのでしょうね。
そんな一人と一匹の生活が、実にコミカルに&リアルに描かれていて、めちゃくちゃ笑えました。
2巻も買いました♪
ちなみに2巻では猫がもう一匹増えます。ドタバタは1巻より2倍増してます。
猫飼いさんにはあるあるネタ満載です。
ツイッターでは明かされなかったぽんたの子猫時代の話も、こちらには収録されています。
- 『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』著者:鴻池剛
176ページ
本の内容
ツイッター上で今いちばん熱い視線をあびる
猫漫画がついに書籍化!書籍化にあたって、WEBにはない
ぽんたを飼い始めた頃のエピソードを多数描きおろし!
自由きままな猫のぽんたと
振り回されっぱなしの作者・剛が
日夜、繰り広げる狂騒劇! !
(引用:Amazon.com)
『鴻池剛と猫のぽんた ニャアアアン!』のレビュー
この作品のどこが素晴らしいって、猫大好きコミックはたくさんあると思うんですけど、その中でも、飼い主と猫の距離感が絶妙なところです。
鴻池さんとぽんたは言わばパートナー。一見ドライな鴻池さんのぽんたへの態度も、同じ生き物への敬意を感じます。
要するに「カワイイ、カワイイ」だけで、自分の所有物にしていたりしないということですね。愛情の示し方は人それぞれですが、鴻池さんの動物に対する姿勢には好感が持てました。生き物を飼うということはネガティブな面もあり、それを隠さなくたって良い、ネガティブな面も含めて愛情と呼んでも良いということを、鴻池さんなりの表現で教えてくれている気がします。
とは言え、内容はそんなに説教じみたものではありません。まんまるなフォルムのぽんたがかわいいです。おもしろい猫の描き方しています。
オールカラーで読みやすいし、ツイッターで読むとのはまた違う魅力を感じました。
鴻池さんもぽんたもツンデレ!ベタベタしない二人ですが、鴻池さんはどう見てもぽんたにデレデレだし、ぽんたもきちんと鴻池さんを信頼しているのが伝わってきて、何だか胸がジーンとします。
猫への愛情表現が、それこそ「猫かわいがり」の人は、ツッコミたくなるかも知れません。
鴻池さんの愛あるドライさを理解できないと、面白くないかも。