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犬神家の一族

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■この本を読むことになったきっかけ

 

かつて少年マガジンで連載していた『金田一少年の事件簿』という漫画にのめり込んで、この作品を読み始めました。

 

なぜかと言うと、『金田一少年の事件簿』の主人公、金田一一(はじめ)は、連載当初は金田一耕助の孫という設定があり、作中でも「名探偵と呼ばれた金田一耕助(じっちゃん)の名にかけて」という台詞をよく言っていたので、金田一耕助ってどこかで聞いた事があるけどなんだろう?と思い、横溝正史作品をいくつか読み始めました。

 

(※金田一耕助の孫という設定は、横溝正史の遺族からの訴えにより、途中からあまり出さなくなりました)

 

■本のあらすじ

 

昭和20年代。犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛が他界しました。

残された遺族へ、遺産の分配や事業をどうしていくのかを書いた遺言状が用意されていましたが、これの公開は佐兵衛の長女松子の息子、佐清(すけきよ)が復員してきてから読み上げることになりました。

 

同じ年の10月。探偵の金田一耕助の元に若林豊一郎という男から「犬神家で不吉な事が起きそうだから、調べて欲しい」と依頼が来ます。

 

気になった金田一は犬神家の本拠地である那須湖畔へと赴きます。ホテルから湖を眺めていると、野々宮珠世が遊んでいたボートが沈没しかけているのを目撃し、犬神家の下男の猿蔵とともに彼女を救出します。

 

ボートには何者かによって穴が開けられており、二人の話だと他にも様々な罠が珠世に仕掛けられていたようです。

 

その後、二人と別れてホテルに戻ると金田一を訪ねて来ていた若林豊一郎が毒殺されていました。金田一は若林が働いていた弁護士事務所の古舘弁護士と会い、犬神家についての話をします。

 

犬神家顧問弁護士でもある古舘弁護士は、後日おこなわれる遺言状の公開に立ち会うことを許可してくれました。

 

ビルマから佐清が復員し、遺言状が読み上げられることになりました。しかし帰って来た佐清は顔にひどい火傷をしており、白いゴム製のマスクをすっぽりかぶっている異様な姿をしていたので、本当に彼が佐清なのかと全員が疑念を抱きました。

 

肝心の遺言は『珠世に家宝の斧(よき)、琴(こと)、菊(きく)と遺産を与える。珠世は佐智(すけとも)、佐武(すけたけ)、佐清の中の誰かと結婚すること』というとんでもないものでした。

 

3人の息子たちは遺産のため珠世をものにしようと画策します。そんな中、猿蔵の世話する菊人形の首が落とされ、代わりに佐武の生首が飾られているという殺人事件が発生します。

 

佐智も琴糸を首に巻き付けられ死亡し、佐清も凍った湖に逆さまに投げ込まれ殺されます。それぞれが斧、琴、菊に見立てられた殺人でした。

 

やがて金田一は珠世が佐兵衛の孫娘であると知り、事件の犯人も佐兵衛の長女にして佐清の母、松子であると発覚します。

 

そして、湖に投げ込まれ殺された佐清は本物の佐清ではなく、佐兵衛の隠し子の青沼静馬であると分かります。本物の佐清が現れて、静馬に脅迫されて入れ替わっていたことや、母の犯した殺人の処理をしていたことなどを告白します。

 

息子だと思っていた人物(静馬)から「俺はお前の息子なんかじゃない」と言われ、そのショックで殺害してしまった松子は、佐清が生きていたことを喜び、毒煙草を飲んで自殺してしまいました。

 

■読んだ感想

 

大富豪の遺言が引き金に起こる惨劇というのは、昔からよくあるものですが「斧(よき)、琴(こと)、菊(きく)」に見立てた猟奇的な殺人劇というのが、物語の不気味さと陰湿さを際立させています。

 

見立て殺人物というと『そして誰もいなくなった』が有名ですが、本作の見立て殺人は日本的なおどろおどろしい雰囲気を持っています。それが序盤から最後の一ページまで続くもんですから、とにかく濃厚です。

 

『犬神家の一族』はミステリ作品ですので、殺人劇のトリックがどんなものか、犯人は誰なのかを予想したりしながら楽しむという読み方も良いのですが、私の個人的なおすすめポイントは、殺人そのものの背景です。

 

なぜ事件が起きたのか、過去の因縁は何なのか…などなど、コールタールのようなドロッドロの人間ドラマが横溝正史作品最大の魅力だと思います。

 

「集落の因習」「何十年にも渡る因縁」「複雑な家系図」「愛憎絡み合う骨肉の争い」といった設定が『犬神家の一族』に限らずよく登場しますが、それをひっくるめて『横溝系ミステリ』『横溝正史風ミステリ』などと呼ばれる事もあります。近年だとそれに当たるのが、三津田信三氏のミステリ作品です。

 

 

最近のミステリ小説は人が死なないライトなものや、人間関係などを複雑にしすぎない知的なゲームとして謎解きを楽しむものなど多様化しています。

 

そのようなサラッとしたものも面白いのですが、たまには『犬神家の一族』のような腹の底にズシンと来る、読むだけで胸焼けしそうな濃い背景を描くミステリも良いのではないでしょうか。

 

■本を読んでいて自分が初めて知ったモノ、場所、言葉など

 

『犬神家の一族』は何度も映像化されています。映画が3回、ドラマが5回。金田一耕助シリーズは人気があるので、定期的にドラマなど放送されますが、本作は特に多いです。金田一耕助=犬神家の一族と思っている人も中にはいるかもしれません。

さて。物語で欠かす事の出来ない主人公の名探偵、金田一耕助ですが、多くの俳優が演じてきています。

『犬神家の一族』に限って言うと……

片岡千恵蔵
石坂浩二
古谷一行
中井貴一
片岡鶴太郎
稲垣吾郎

……以上の俳優が演じてきました。誰もが聞いた事のある有名俳優ばかりですね。世代によっても異なりますが、古谷一行さんの金田一耕助がファンの中では人気なようです。
ちなみに、『犬神家の一族』以外の作品で金田一耕助を演じた俳優さんは……

高倉健
渥美清
中尾彬
役所広司
豊川悦治
上川隆也
長谷川博己
(他多数)

……と、こちらもかなり豪華。高倉健さんの金田一耕助はオープンカーに乗っていたり、中尾彬さんに限ってはファッションがなぜかヒッピー風とかなり迷走していたようです。

私が一番好きな金田一耕助は、映画『八つ墓村』で豊川悦司さんが演じた金田一耕助です。

 

クールでニヒルでセクシーなトヨエツが、金田一役でベラベラしゃべってるというのが、不思議な感じがして癖になります。

 

個人的な趣味ですが、斎藤工さんか山田孝之さんの金田一耕助が見てみたいです。どちらも美形ですので、もっと小汚くなって頂かなくてはなりませんが……。

 

■本の中で気になった言葉、セリフ 1シーン

横溝正史作品には必ず魅力的なヒロインが登場します。『犬神家の一族』では野々宮珠世がヒロインになっていますが、彼女の美しさの描写が読むたびに気になってしまいます。

 

「この世のものとは思えなかった」
「美人もここまでくるとかえって恐ろしい。戦慄的である」
「眼近に見る珠世の美しさはいよいよ尋常ではなかった」
「あまりの美しさを怖いと思った」

 

一応序盤に、珠世がどんな風貌をしているのか簡単な描写はありますが、基本的にこんな感じです。

小説において、美醜の描写というのは難しいものですが、ただ単純に「美しい」「醜い」「美少女」などを連発すると興醒めしてしまうことがあります。

 

しかし不思議なことに、横溝正史の作品いおいてはこのような書かれ方をしても、嫌な気がしないのです。

 

「あなたがこの世で一番美しいと思う人を想像してみて。その人よりも美人だから!」というような回りくどくない、勢いのようなものがあるからかもしれません。

 

『50歳、おしゃれ元年。』クローゼットの断捨離から

実用書

50歳、おしゃれ元年を読んだ感想

 

この本を読んで焦りました!

私も50代に入ってはや数年、ただでさえオシャレ難民の私。

 

自分に合ったオシャレというものを勉強するために、もう若くはない自分自身にガッツリ向き合わないといけないみたいです。

 

50代に突入すると顔のくすみや体系の変化などが当たり前にあり、その時の自分自身を見極めることがオシャレに必要なのだそう。

 

「いつか着るかもしれないからまだ捨てない」はNG、「痩せたら着られるからまだ捨てない」もNG。

 

なぜなら、今の自分に昔の服は合わないし、将来の自分に今の服は合わないから。

どんなに頑張っても時の流れは止まらないですもんね。

 

何を選ぶべきか、そのハウツーがベテランスタイリスト目線で語られているので、50代でまさに困っている人にも、これから困りそうな若い人にもオススメです。

 

「生涯、オシャレ現役」宣言のようなタイトルが実に絶妙ですね!

 

『50歳、おしゃれ元年。』著者:地曳いく子 181ページ

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断捨離に通じるノウハウでもあるので、クローゼットから押入れ、台所の断捨離を始める人も居るかも。

この本と一緒に『服を買うなら捨てなさい』もよく読まれているみたいですね。

 

本の内容
“50代になった女性が、ある日、途方にくれる。「クローゼット一杯、こんなに服を持っているのに、似合う服がない!!」残りの人生を、納得のいかない服ですごしたくないなら、今こそ新しいルールが必要。体型も顔も経年変化をしているのを認め、昭和のおしゃれルールから抜け出すこと。いらない服を仕分け、買い物も真剣勝負…。50歳、いまが、リアルな自分を知り、新しいスタートを切る元年なのです。 ”(引用:Amazon.com)

 

 

まさに、マインド改革な一冊でした。オシャレって若い頃のままのイメージで止まりがちで、年齢を重ねれば重ねるほど、その自己流オシャレがカチコチの化石みたいになると思うんです。

 

似合ってもいないし、流行遅れだし、それはもうオシャレとは言いません。筆者の地曳さんはそこをガツンと砕いてくれます。

 

とにかく今現在の自分の姿を見極めること!50歳で「元年」ということは、まだまだオシャレの勉強を続けないといけないということですからね。

 

ベテランスタイリストのアドバイスは耳が痛い話ばかりです。

 

でもそのスパルタが効きました。気持ちがどれだけ若くても容姿は必ず衰えていくと認めること。慣れきった昭和のオシャレルールや価値観から抜け出すこと。

 

どれも簡単には思えませんが、ここを乗り越えないとオシャレのスタート地点にすら立てないと思います。

 

もう過去の若さにはこだわらず、前を見なければと痛感しました。「いつか着るかも」の執着も必要ありません。

 

本を読み終わると、途端にクローゼットの片付けをしたくなりますよ。

 

しまってあるだけ、何となく取っておいてあるだけの服を捨てれば、「こんなに服があるのに何を着ればいいかわからない」という悩みともサヨナラできそうです。

 

地曳さんがバリエーションの固定観念から解放してくれたおかげで、肩の荷が下りました。自分が着ていて心地良い服を追求したくなります。

 

ある程度の財力を持った人でないと楽しめない本かなと感じました。オシャレを続けている人達には当たり前のことが書かれているし、50代の全ての女性に当てはまるか?と言われると そうでもないかもです。

 

「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす! どうやって起きるかが問題・・

実用書

朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!感想

 

「朝4時」と言われるとちょっとハードルが高いイメージかも?

でも、魅力的なタイトルです。

すべてがうまく回りだすのなら、早起きにも意欲が湧きます。

 

但し、筆者も断っている通り、どうやって早く起きるかというノウハウ本ではありません。

 

「早起きしたらこんな風に人生が変わったよ」という早起きオススメ本であり、これを読んだからといって問題が解決する訳ではないので気を付けて下さい。

 

体験談というか成功談というか、池田さんのサクセスストーリーが続くので、自慢話の類が苦手な方は読みにくいかなと思いました。

 

でも、「朝4時起き」と池田さんの成功の関係は納得できますし、元ダメダメOLの体験談は親しみやすかったです。

 

早起きに関して自分の欲しい情報を取り出すことができれば、日々の暮らしに有用な一冊になります。

 

『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』著者:池田千恵

220ページ

 

 

本の内容「朝4時起き」生活になると、こんなことが起こります!
・じっくりと考える時間が増える!
・「段取り力」が備わる!
・仕事がスムーズにこなせるようになる!
・残業をせずに、定時に帰れるようになる!
・趣味の時間が増える!・家族や友人との関係が充実する!
・「攻める」姿勢に生まれ変わる!
一人の落ちこぼれOLは、「朝4時起き」を習慣化したとたんに、仕事もプライベートも充実した新しい人生を突き進み始めた。「ワタミ」で鍛えられ、外資系コンサル会社で学んだ自身の体験をベースに、実践的「最適ワーク・ライフ・バランス」のつくりかたを、同世代のビジネスパーソンに伝えたい! ”(引用:Amazon.com)

 

 

「朝4時起き」を続けられる人は、その他のことも何でも頑張れる人なんだな、というのが一番の感想です。筆者の池田さんの努力やポジティブさは勉強になりました。文章から伝わってくる努力家ぶりに励まされます。

 

そんな池田さんの中で、最も成功につながったのが「早起き」だったのでしょう。

 

要するに「朝活」をオススメする話に近いと思います。

早起きすれば使える時間が増え、資格の勉強をしたり、人脈を広げたりできるということでした。

 

そしてその朝の時間の有効活用によって、仕事もプライベートもうまく回りだし、ダメダメOLを卒業できたストーリーが語られています。

 

このダメダメっぷりがまたリアルなんですよ。親近感が湧いたので、自分も早起きを頑張れば変われる気になりました。

 

でも、重要なのは「早起きすれば誰でも成功者!」とは言っていないことに気付くこと。あくまで、この本はきっかけとしなければならないと思いました。

 

筆者の池田さんは、人生を充実させるための方法のひとつとして、時間管理のコツを掴むことを教えてくれています。

 

この本の残念なところ

 

・自分の出身大学や働いていた大手企業の名前、「外資系コンサル会社」など、世間の目を引くネームバリューのあるものを連呼、強調し過ぎている。自慢にしか聞こえず、鼻につく。

・自己評価が異様に高くて、共感できない。余りにも度が過ぎると勘違いにも感じる。

・実際に早起きする方法がないし、内容も早起きから脱線してばかりなので説得力がない。早起きのことを知りたいのに、勤務先で学んだことやネイルケアの話をされても…。

・テンポが悪い。説明に一貫性がない。矛盾があちこちにある。

 

・数あるビジネス書からネタをいいとこ取りしただけの本。

・朝4時起きをオススメする本なのに、書かれている早起きのコツは精神論のみ。残念だった。

 

こんな人には役に立たないかも?

朝4時に起きるハウツーは載っていないので、どうしても起きられない人にはあまり役に立たない本かもしれません。

 

若い女の子のライフスタイルの紹介がメインなので、その切り口が受け入れられない人は説得力を感じないかと思います。

『あの日』から小保方さん今どうしているんでしょうか・・

エッセイ

私の感想

 

この本は電子本で読みました。

いつも利用しているジュンク堂の本屋サイト「hont」では、時々電子本の30%OFFセールをやってるんですね。小説と違ってパラパラと読めそうなものは電子本は、お得だし便利です。

 

読んだ感想はと言うと、この本を読んでも結局のところは何もわからない、という感想に尽きます。

 

事件の真相はもちろん、小保方さんという人物についても。

やはり評価は真っ二つですからね。

 

ただ、確かに読み取れるものがあるとすれば、マスコミの恐ろしさについてです。

ここまでするのか?って感じで、さすがに小保方さんには同情しました。

 

この本の著者の罪が何なのか、そして犯人探しは別として、メディアスクラムの当事者のリアルな声を聞くことができる本としてはとても貴重な一冊だと思いました。

 

とは言え、これだけ世間を騒がせ、悲しい結末も迎えてしまった事件です。

 

人々の関心は、この本によって真実と真犯人が暴かれることだったはず。

しかし残念ながら、そういった記述はありません。

 

あくまで、小保方さんの心情を綴った手記です。

一時は科学者であった彼女が、こんな感情的でしかない文章で言い訳めいたことをする価値はわかりませんが…。

 

もう科学の道を進むことはないのでしょうか?

不正防止の職務で自身の経験を活かしたり…、というのは第三者のワガママですかね?

 

  1. 『あの日』著者:小保方晴子 258ページ

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『STAPはあります』

あの騒動から2年経って、婦人公論という雑誌で久々に小保方さんのお姿を拝見しました。内容は、瀬戸内寂聴さんとの対談です。

 

白い可愛らしいワンピースでの登場でしたが、私には痛々しく映りました。

 

 

本の内容・あらすじ

 

“STAP騒動の真相、生命科学界の内幕、業火に焼かれる人間の内面を綴った衝撃の手記。1研究者への夢 2ボストンのポプラ並木 3スフェア細胞 4アニマル カルス 5思いとかけ離れていく研究 6論文著者間の衝突 7想像をはるかに超える反響8ハシゴは外された 9私の心は正しくなかったのか 10メディアスクラム 11論文撤回 12仕組まれたES細胞混入ストーリー 13業火etc. ”(引用:Amazon.com)

 

『あの日』のレビュー あくまで小保方さんサイドの話

 

この本を読むにあたって必要なモノは、科学の知識ではなく、公平な視点だと思います。残念ながら、事件の真相はこの本には書かれていないからです。

 

小保方さんの感傷に入れ込んでしまっても、全く感情移入せずに読み進めても、この本を価値を見出せません。

 

とある事件の当事者の生々しい記録として「こんなことがあったんだ」と受け取るべきではないでしょうか。

 

事件の真相は闇の中ですが、少なくとも小保方さんという人物を知ることができます。意外な文才にも驚かされました。

 

もちろん、彼女視点の手記なので、言い訳っぽくなってしまうのは仕方がないのですが…。前半は研究者としての足跡として興味深く読めましたが、後半は正直、不愉快な部分が多かったです。

 

誰かを犯人に仕立て上げるような描写も…、必要だったのでしょうか?ただ、この本の出版によって、黙っているしかなかった小保方さんに少しでも発言の場が設けられたことは、とても意味があることだと思いました。

 

また違った読み方をすれば、メディアスクラムの恐ろしさを目の当たりにできる本でした。「人権」というものについて考えさせられます。

 

人ひとりくらい簡単に消すことのできる大きな組織の力が怖いです。

 

この本を手掛けた人物が科学者なのか、ただのひとりの女性なのかという捉え方次第で、評価は分かれるでしょうね。

 

読む必要がないと思われる人

 

STAP細胞の騒動に興味がない人は勿論手に取る必要はないですし、逆に、騒動に興味があって真犯人を知りたがっている人は残念な感想を持つと思います。あと、科学的な反論はほとんどありません。


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