『フランス人は10着しか服を持たない』は何故売れているのか?

私の感想

 

出版されてからかなりの一大ムーブメントになった一冊です。

なぜ、この本がここまで売れているのか、よく分からないな・・って感想が真っ先に出てしまう本なんです。

 

マーケティングとしてはなかなかうまいタイトルの付け方とは思いますが、原題は「Lessons from Madame Chic」です。

 

第2弾も出版されました。

では、評価が物凄くいいのか?と思いきや、けっこう叩かれてる本でもあります。

 

それはそれで気になったので読んでみることにしました。

 

まず、この本は洋服の本ではありません。

 

洋服に関する記述はこの本のほんの一部で、「ライフスタイルを書いた本の中の服についての章」というくらいの扱いです。

そして、「10着」というのはトータルで10着ではなく、1シーズン10着ということ。

なのでフランス人でも、ちゃんと10着以上、服は持っています。

 

自分に似合う服をちゃんと知っていて、お気に入りの服を大切に扱い、手を加えて着こなす術を持っている、そんなところは見習いたいと思いました。

 

ワードローブに並べる洋服は数を揃えるのではなく、自分に似合うお気に入りの洋服だけを整えておくだけでいい。

だから大きなワードローブは必要ないってことです。

 

この辺りの考え方は、断捨離に通じるものがありますよね。

でも、この本は断捨離本ではありません。

 

断捨離や洋服の片付け方などを知りたくて読もうとしている人は要注意です。

あくまでフランス人のライフスタイルについて書かれているだけです。

 

すぐに使えるノウハウはそれほどありません。あと、アメリカ人目線がメインなのでそこにもズレを感じこともあるかも。

 

それから、筆者の言うフランス人とはホームステイ先で出会った人々のことであり、お気付きかと思いますがフランス人全般のことではないです。

 

しかも、筆者が感銘を受けたというそのフランス人マダムのライフスタイルや考え方は、日本人には当たり前のこともあったりしますが、改めて考えさせられた部分もありました。

 

貴族のお屋敷なので、お部屋や家具も素敵なのですが、1番はやはり、朝からふるまわれるマダムお手製の豪華なお食事ですね。

あんなの見せられたら、そりゃ、ソファに寝転んでスナック菓子なんて食べられないですよ。

 

お食事が豪華だからと言って、派手な生活をしてるわけじゃなく、普段の暮らしぶりはとても質素。でも、豊かに見えるののです。

 

豊かさの中には教養も含まれます。

新聞や本を読み、映画、美術館へ足を運び、会話の中で自分の感性や意見を交換する場を持つ。そんなことも書かれていました。

 

 

見習うというよりは自分の生活をふと見直すために、本の中のフランス人の暮らしぶりに触れてみてはいかがでしょうか?

 

『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質を高める秘訣~』著者:ジェニファー・L・スコット (著),    神崎 朗子 (翻訳)

240ページ

 

 

本の内容

“高級料理を食べて、たくさん買い物をして、
あちこち旅行をしても、
心からの満足を感じられないあなたへ。典型的なカリフォルニアガールだった著者は、
フランスの貴族の家にホームステイすることになる。
その家を取り仕切るマダム・シックから学んだのは、
毎日を“特別な日”のように生きること。*間食はせず、食事を存分に楽しむ。
*上質なものを少しだけ持ち、大切に使う。
*日常の中に、ささやかな喜びを見つける。
情熱的に、お金をかけずに、生活を心から楽しむ方法が満載。◎目次 Introduction 日常が突然、特別なものに見えてくる

Part 1 食事とエクササイズ
Capter1 間食はシックじゃない
Capter2 食べる喜びを我慢しない
Capter3 面倒がらずに体を動かす

Part 2 ワードローブと身だしなみ
Capter4 10着のワードローブで身軽になる
Capter5 自分のスタイルを見つける
Capter6 ノーメイクみたいにメイクする
Capter7 いつもきちんとした装いで
Capter8 女らしさを忘れずに

Part 3 シックに暮らす
Capter9 いちばん良い持ち物をふだん使いにする
Capter10 散らかっているのはシックじゃない
Capter11 ミステリアスな雰囲気を漂わせる
Capter12 物質主義に踊らされない
Capter13 教養を身につける
Capter14 ささやかな喜びを見つける
Capter15 質の良さにこだわる
Capter16 情熱をもって生きる ”(引用:Amazon.com)

 

 

注意して読み進めなければいけないのは、あくまで筆者は、アメリカ人であるということ。翻訳されている本であって、日本人がパリで学んだアレコレが書かれている訳ではありません。どちらかと言うと、日本とアメリカの文化の違いが浮き彫りになっていくので、その感覚が面白かったです。

 

本に書かれているフランス人の暮らしのノウハウが目新しくないということは、日本人とフランス人は似通った部分があるということでしょうか。そんな小さなことも勉強になりました。

 

たった10着の着回し術をフランス人が教えてくれる本ではありませんが、彼らのシンプルライフは興味深く読めました。

 

この本で「断捨離」や「ミニマリズム」の方法は学べません。読んだ後に、クローゼットから古びた服が消えることはありません。

 

でも、フランス人が実践している質のいい暮らしのヒントはもらえます。全てを真似ることはできなくても、自分の今の生活を見つめ直すことはできそうです。

 

意外と心に響く金言が散りばめられていました。「自分を知るとは」、「自分にとっての幸せとは」アメリカ人の筆者の驚きが、現代の日本人に通じるところもあると思いました。