
“プレバト”と言えばいつき先生の俳句のコーナー
私から母へプレゼントした本です。
なつき先生は、ご存知、バラエティ番組「プレバト」の俳句の先生、夏井いつきさんです。
プレバトの俳句コーナーがぎゅっと詰まった一冊です。
芸能人62人の作品が、添削、解説されています。
私の母がプレバトの俳句のコーナーがきっかけで俳句創作に興味を持ち、目下勉強中なんですよね。
作ったら私に感想を聞きに来るのですが、母の作った俳句はやたら「食べること」「夢」「母」の話が多く、どれも似たり寄ったりなんですね・・いい加減、そこから離れたらどうか?とダメ出ししてしまいました。
それにしても、普段のなんでもない生活の中から詩を作ろうなんて、よく思いつくなあと感心しております。
それで、俳句のなにがいいの?と聞いてみたところ、「お金がかからんから」ときっぱり。
ああ、なるほどね。母らしい回答です。
本格的にするなら「季語辞典」は必須になるでしょうが、揃える材料といえばそれくらいだし、誰でも今すぐ始められる趣味といっていいでしょう。
夏井先生の添削は、まさに一刀両断といった感じで、バッサバッサと切りまくって痛快ですよね。
芸能人でもまるで容赦なし。
初めはそれが面白かったのですが、だんだんと俳句自体にも興味を持つようになってきました。
きっと私以外にもそんな人は多いはず。
「ちょっとした俳句ブーム?」も、魅力的な夏井先生のおかげかもしれません。
バラエティ番組の企画ではありますが「俳句の入門書の一歩手前の入門書」というコンセプトに基づいているため、非常に俳句の勉強に役立つと思いました。
そして、俳句の持つ「お年寄りが嗜むもの」、「季語など、難しいルールがあるもの」といったマイナスイメージをこの本自体が吹き飛ばしてくれています。
夏井先生のオリジナリティあふれる教え方があるからこそでしょう。
俳句の先生の言葉選びとしては、かなり斬新で面白いです。
何より添削のポイントが的確でわかりやすく、作例も具体的でかなり参考になります。
先生が添削した後の俳句、やっぱりさすがだなあ、語順を入れ替えるだけでもスッキリしたり、情景がより強く伝わりやすくなったりと、日本語って深いなあと思いますね。
この本を読むと、俳句に限らず、普段の日本語の表現の幅も広がる気がします。
俳句に興味がある人も、夏井先生に興味がある人もどちらも楽しめそうです。
番組の内容が活字となって手元にあるのもうれしいです。
俳句を身近に感じ、奥深さに触れるという、貴重な経験ができます。
また、こうした企画や本によって、俳句の世界の裾野が広がっていくのはすばらしいことだと思いました。
そして読み終わった後、不思議と、自分がどんな俳句を生み出すのか、ちょっと挑戦したくなりますよ。
『超辛口先生の赤ペン俳句教室』著者:夏井いつき
155ページ
本の内容
『超辛口先生の赤ペン俳句教室購入前の注意点』
文字が大きくて読みやすい反面、内容の薄さを感じるかもしれません。また、初心者の俳句作りには、この本だけでは足りないと思います。
初心者は季語辞典を買ってからスタートしましょう。