
ことば選び実用辞典最新版を使ってみた感想
「どんな風に使う辞書なんだろう」というのが最初の感想でしたが、なるほど、本当に実用的です。
ことば選びのタイトル通り、キーワードとなる見出し語を引けば、その単語に関連する別の単語が収録されています。
つまり、類語、類義語の辞典ですね。
単語の意味と簡単な文例も記載されています。
言いたいことと言葉の表現がかみ合わなかった時、別の言い方を探すのにかなり役立ちそうです。
使用頻度が高いのは、やはり感情表現でしょうか。
例えば、【怒る・怒り】という感情ワード。
ことば選び実用辞典の類語の一覧を見て一驚しました。
微妙な感情の持ち方の違いで、こんな多彩な表現があったなんて!
激怒や激高はよく耳にしますが、瞋恚、痛憤、憤激って聞いたことはないかも。
もしかすると小説の中にはあったかも知れませんが、普段使うことはないですからね。
これらの言葉に触れられただけでも得るものはありましたね。実に興味深い。
※使い方が適切であるのかどうかは自信がないけど【一驚】という言葉も生まれて初めて使ってみました。【おどろく】のページからです。
感情類語に特化した辞典もあります。
紹介記事はこちら
意外と自分の言葉遣いの引き出しってせまいんだな~ってことを実感させられますね。
この辞書は日常生活にも使えますが、メインは文章を書く時の使用ではないでしょうか?
うまく言葉にならない伝えたいことや書きたいことに、絶妙な言葉を選んでくれます。
また、この辞書を用いて、自分のいつもの文章を知的にグレードアップさせるのもいいかと思いました。
自分の引き出しにはなかった、かしこまった表現を探せば、いつもとは違う文章にできるはずです。
特に、目上の方への言葉遣いの確認にはもってこいだと思います。
「お手頃価格」、「軽くてコンパクト」であることも、多くの人に受け入れられている理由でしょう。
職場にも、家庭にも、一冊は置いておきたい辞書です。
見出し語は約580語、関連する単語は約10000語。
ミニサイズの辞書とは思えない、充実感と満足感があります。
ただ、コンパクトになっている分、引きにくい部分もあります。
先に出した【怒る】というワードで調べたい場合、【おこる】で引いても出て来ないです。
怒るは【いかり】のページと一緒に記載されているからです。他にも同じようなケースがありますので、探しづらい場合は、巻末の索引を利用すると良いです。
『ことば選び実用辞典 (ビジネスマン辞典)』著者:学研辞典編集部 (編集)
390ページ
本の内容
【特長】・キーワード(見出し語)として「愛」から五十音順に約580語を選出。→五十音だから,調べるときにコツいらず。/・各キーワードにひも付いた収録語は、漢字語を中心に約10,000語を掲載。→短いことばでかっこよく表現したいときにうってつけです。/・収録語にはすべて例文がついています。
【実際の使い方】
■シチュエーションその1/「”戦い””戦った”””戦おう””……なんだか同じことばばかり並んだ文章になってしまう! 」→キーワード「戦う」の項目を見る→「一戦」「激戦」「血戦」「奮戦」など,似たことばが並んでいる→例文も見ながら,状況に応じた理想的なことばを選ぶ■シチュエーションその2/「”豪雨”でも悪くないけど,この文章の雰囲気には合わない! 」→索引で「豪雨」が掲載されているページを調べる→「豪雨」が入っているカテゴリ「雨」の項目を見る→「”篠突く雨”,これでいこう! 」と決める(引用:Amazon.com)
ことば選び実用辞典 (ビジネスマン辞典)購入前の注意点
・漢字の堅い表現が多いので、和語のようなやわらかい言い回しが増えて欲しいです。
・普通の辞書とは違うという点で、引きにくさもあります。